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「埋もれ木に花が咲く」 本
   「埋もれ木に花が咲く」 正誤表

名取川埋もれ木と仙台埋木細工

新井白石の霊山城跡訪問と漢詩「霊山鎮」

高子二十境・・・

伊達の桃太郎・・・

埋もれ木・・・

伊達氏と伊達郡・・・

国史跡名勝「霊山」と霊山寺跡、霊山城跡
信達二郡の領主変遷
梁川藩と梁川陣屋、梁川の領主変遷
松平氏桑折藩と五十沢陣屋、半田銀山
子育ての名刹粟野地蔵尊と五つ子
保原薬師堂の珍しい絵馬
保原柱田四十九院の飴買い幽霊
松前福山藩の絵師熊坂適山
奥州の極小藩 下手渡藩しもてどはん
伊達地方の養蚕製糸業史
幕末の志士菅野八郎と太宰清右衛門
梁川の「赤ひげ先生」こと渡辺慶秀先生
奇祭 保原のつつこ引き祭りの歴史
人柱となった二人の僧西念法師と真敬坊
メリヤスとニットの町 保原・梁川

やさしい古文書解読講座

伊達市に野生化したカンガルー出現
ギャラリー 埋木舎 umoregi
阿武隈川に海亀岩発見
伊達の生きものたち
伊達めぐりの旅 ウォーキング
梁川化石海獣パレオパラドキシア発見記


土龍舎の本

下記の本の詳しい内容については「土龍舎の本」を見てください。

平成25年「福島民報出版文化賞受賞」
二十境本
「ふくしま伊達の名勝 高子二十境 〜高子熊阪家と白雲館文学〜」
A5判 278ページ 
2012年8月31日刊
1,500円

桃太郎本
絵本「伊達の桃太郎」   
A4判変形 53ページ カラー
2010年7月31日刊
上製本 2,500円


伊達氏誕生本
「伊達氏誕生」(改訂版)
B6判 171ページ 
1987年9月29日刊
1,200円


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■推薦 郷土の古書|  
 

みちのく伊達の香り へ ようこそ

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   本 
「埋もれ木に花が咲く ~名取川埋木と仙台埋木細工~」
      松浦丹次郎著  平成28年11月25日  土龍舎
◎渾身の力作、多くの謎が明らかとなる!

     ●本書は仙台市の 金港堂書店さん と ジュンク堂書店さん で購入できます。


●A5判組 本文全 380ページ モノクロ写真およそ400枚  ●口絵8ページ カラー写真40枚 
●お譲り頒価 1,800円(税別。印刷協力金としてご負担いただいております)・・・      ●土龍舎からの送料200円


 ●●●読後の感想を弊社(土龍舎)へお寄せください。先着10名様に、川埋もれ木製の「しおり」を差し上げます。●●●
 Eメール doryusha@yahoo.co.jp  または FAX 024-577-6431

「はしがき」より
 中世以来、名取川に産する埋もれ木が何故に京の人々の歌に多く詠まれたかは、偏に名取川が、世に知られてしまうという意味の「名取」を冠した名称の川であり、それが「埋木」という言葉が内包するイメージと正反対の意味を持っていたためであろう。 その名取川の埋もれ木を燃やした灰が赤色で火もちが良い灰であることを誰が発見したかは知らない。室町時代、奥州の有力武将の一人であった梁川城主伊達成宗が、名取川埋木に添えて埋木灰を都人への献上品に選んで以来、埋木と埋木灰は評判となった。江戸時代には仙台藩主伊達氏は公家・大名への献上品とした。茶人・文人等の間でも、もてはやされた。
 江戸時代の中頃、佐久間洞巌がその著「奥羽観跡聞老志」に名取川の水材と怪石について記している。それらは名取川の名産品であったという。この記事を読んで以来、私はこの二つのことがいつも気になっていた。それらは古代に編まれた「陸奥国風土記」に初見するというが、その陸奥国風土記は現残していない。佐久間は水材とは川に沈んだ材木ということで、埋もれ木の別名とした。しかし怪石については特に述べることがなかった。
 私は長い間、怪石のことを、怪しい姿の石という意味にしか理解できていなかった。庭石に使うような大きな石のイメージをもっていた。硯の周りや机の上に飾り置く小さな石を「怪石」と呼ぶらしい。掌サイズのものである。書道家や文筆家の世界ではふつうに知られた存在であった。
仙台を流れる広瀬川は名取川の支流である。この川埋もれ木を全国的に紹介しようとするなら、広瀬川とは言わずに名取川という筈である。そのように考えて「奥羽観跡聞老志」の文脈を再読するとき、私は名取川の範囲を狭めて、「広瀬川の怪石」としてみたのである。竜ノ口沢から広瀬川へ流れでる珪化木(亜炭)や霊屋橋下流の広瀬川河床に露頭する珪化木こそ「怪石」になりえると直感した。この珪化木は五百万年前の遺物である。さらに私は、長崎で見つかった「名取川埋木」(実は広瀬川の亜炭)の置物を見て、その赤黒色の美しさに見惚れ、「怪石」たり得ると感じた。特に広瀬川の珪化木は珪化していない軟質の亜炭の部分が複雑に入り込んでおり、長い年月をかけてこの部分が剥がれ落ち、あるいは腐れ落ちて、魅力的な怪しげな姿作り上げていくと考えられる。日本全国でこのような珪化木片を拾える場所は仙台の広瀬川以外にない。だからこそ広瀬川の怪石は珍しいのである。
 広瀬川下流域の川原には黒色の塊がたくさん転がっている。これは一般には亜炭と呼ばれている。この黒い塊は乾燥すると小片にひび割れ、薄く剥がれて、捲れ上がる。川原のあちこちにあり、誰もが目にしていると思われる。乾燥する前に薄く剥がし、これに重しをかけて平にして、乾燥させてから磨くと、こまやかな美しい杢を有する枝折ができる。江戸でもたいへん人気があった。文人たちに「名取川埋木枝折」と呼んでいた。本来は「広瀬川埋木枝折」と呼ばれるべきであったが、本流である名取川が川埋もれ木の産地として有名であったため、「名取川」を冠したのかもしれない。
 青葉山の亜炭(山埋木)を利用した仙台埋木細工は幕末に近い文政五年に始まったとされる。角盆や茶托の類が製造され、少しずつ売れはじめた。ちょうど名取川の埋もれ木が枯渇して採集が困難となっていたため、歓迎された向きがある。鉄道が開通した明治中期以後、松島土産として盛んに製造販売された。松島の風景を刻したものが多い。後には「仙台埋木細工」と呼ばれた。その後昭和初期に生産が落ち込んだが、戦後再び生産量が増えた。しかし人気の低迷と原材料の枯渇などにより、昭和四十年代以降急激に減少し、現在の生産は微々たるものになった。
 不思議なことに仙台埋木細工も明治初期ころは「名取川埋木」の名を冠して販売されていた。先行していた「名取川埋木枝折」が同じ亜炭材料であったため、それに倣ったとも考えられる。ただし仙台埋木細工用の亜炭を燃やしても世に言う「埋木灰」は採れない。
以上は本書が述べようとする趣旨である。それは単なる仮説であると非難されるかもしれない。私としては実証したつもりであるが、その判断は読者の皆さんに委ねたい。
   平成28年11月吉日                                松浦丹次郎

目 次

口絵写真
はしがき
 第一章 埋没樹 ------------------------------- 1
1埋没樹の諸相 2河川流域の埋もれ木 3海の埋もれ木と漂流樹 4石炭と亜炭と珪化木 5不灰木と木煤 6梁川町内の化石 7伊予国の扶桑木
 第二章 名取川の埋もれ木 ----------------------- 49
1名取川と埋もれ木  2橘南渓の名取川埋木探索  3名取川名産の埋木灰と怪石  (閑話休題)新井白石と伊達の霊山城  4伊達氏と香 5名取川埋木文台勧進の歌 6文台について 7名取川埋もれ木献上の記録 8名取川埋もれ木の知名度
 第三章 阿武隈川の埋もれ木  ------------------ 141
1阿武隈川の埋もれ木  2阿武隈川の埋もれ木の献上  3名取川埋もれ木の衰退と阿武隈川埋もれ木の台頭
 第四章 仙台埋木細工の前史 -------------------- 165
1青葉山亜炭と仙台埋木細工  2滝沢馬琴所蔵の「名取川埋木化石硯」  3滝沢馬琴所蔵の「名取川埋木枝折」と只野真葛  4内池永年が愛用した「名取川埋木」製の枝折  5「広瀬川埋木枝折」と「名取川埋木枝折」
 第五章 黎明期の仙台埋木細工 ------------------- 195
1奥羽戊申戦争と長崎振遠隊  2長崎へ運ばれた「名取川埋木」  3松浦玉圃の彫刻指導  4大阪にあった「名取川埋木」の菓子皿  5ウィーン万国博覧会  6東北御巡幸と埋木細工  特記 東京国立博物館所蔵の埋木細工  7第一回内国勧業博覧会と埋木細工  8ついに明かされた埋木灰生産者の名  9錦絵「陸前国松島景並埋木細工の図」
 第六章 仙台埋木細工の隆盛と衰退 --------------- 255
1鉄道の開通と松島みやげ  2埋木細工の改良  3隆盛する仙台の埋木細工  4仙台埋木細工の紹介  5仙台埋木盆に見える風景  6仙台埋木製硯について  7仙台埋木細工の衰退
 第七章 川埋もれ木の家 ------------------------- 313
1瑞巌寺埋木書院  2針久支店の埋木座敷  3擬洋風建築、旧亀岡家住宅の埋もれ木材  4埋もれ木の建具や家具など
 第八章 川埋もれ木の復権 ----------------------- 333
1川埋もれ木の風景(阿武隈川)  2川埋もれ木の引き揚げ作業  3埋もれ木の樹種名の特定  4 川埋もれ木の魅力  5埋木灰の正体  6川埋木製品の試作と展示活動  7ついに発見、名取川埋もれ木  付記 東北地方太平洋沖地震で出現した埋もれ木
参考文献等
資料提供者等
あとがき
小見出一覧

小見出一覧
(第一章 埋没樹)
各地の埋没樹2 川の埋もれ木6 河川改修で埋もれ木が出土9 浄化槽建設で埋もれ木が出土9 七ヶ浜町にあった一木亭10 「一査室記」・「一木亭記」・「文匣材質鑑定記」等の記録11 海の埋もれ木と大地震15 石炭17 亜炭と珪化木18 広瀬川で海獣パレオパラドキシア化石を発見25 江戸時代に記録された広瀬川の貝化石27 小学校裏山で木や貝の化石などを採集29 橘南渓と僧明月、長崎での出会い31 「扶桑木略記」と「扶桑樹伝」の関係34 「扶桑木=伊予国」説の立役者は僧明月39 伊予市森の扶桑木41 松平定信所蔵の扶桑木製の硯44 もう一つの扶桑木説、中井竹山履軒兄弟44 中島広足の扶桑木否定論47
(第二章 名取川の埋もれ木)
名取川と広瀬川50 歌枕の地、名取川53 名取川埋もれ木の歌54 仙台の奥田氏から名取川埋木を入手63 橘南谿の埋木感64 佐久間洞巌著「奥羽観蹟聞老志」65 怪石69 宮城郡と名取郡の郡境71 水材と埋木灰71 新井白石にも贈られた名取川埋木灰76 壺ノ碑と多賀城碑77 初めての名取川埋木・埋木灰の献上82 奥州伊達氏とは83 伊達五山と京都東福寺仏智禅師84 将軍足利義詮夫人と九代伊達政宗夫人は姉妹85 十四代伊達稙宗、奥州守護職に就く86 京都東福寺で初代伊達念西五百回忌法要  86 仙台藩祖伊達政宗と香87 香の始まりと六国五味90 久留米の「香木」92 香あそび93 二代伊達忠宗と三代伊達綱宗95 四代伊達綱村と五代伊達吉村、綱村後見人田村宗良96 名取川埋木文台勧進の歌98 歌集の特徴105 勧進歌参加者と歌集成立の時期106 伊達政宗百回忌追善和歌110 鳥羽文台114 二見文台118 西行自作の額とゆかりの文台124 与謝蕪村と名取川埋もれ木126 久我通誠・久我通兄と名取川埋もれ木132 伊達家が九條家へ名取川埋もれ木を献上133 名取川埋もれ木の香合と櫛、武者小路千家四代直斎が製作134 仙台藩が名取川埋もれ木を独占137 名取川埋もれ木の仙台名産ランキング138
(第三章 阿武隈川の埋もれ木)
桑折での句会と阿武の松原142 粟野村の川原に大埋もれ木が出現144 安積の埋もれ木寺146 熊阪台州「信達歌」と埋もれ木146 古川古松軒の「東遊雑記」151 前桑折代官布施弥市郎へ埋木を献上153 白河藩主阿部正権へ埋木を献上156 内池永年の埋もれ木趣味157 小野蘭山「重修本草綱目啓蒙」に見る阿武隈川埋もれ木158 中島広足「歴木弁」に見る阿武隈川埋もれ木159 阿武隈川の埋もれ木が仙台藩の献上品に161 「愛媛面影」に見る陸奥国埋木162
(第四章 仙台埋木細工の前史)
埋木細工の開始者は山下周吉166 青葉山の亜炭地層「向山層」167 仙台の珪化木には軟質亜炭が同居169 「耽奇漫録」と滝沢馬琴173 松前藩と伊達郡梁川176 馬琴の「名取川埋木化石硯」179 広瀬川下流でも名取川の下流でも仙台埋木が採集できる191
(第五章 黎明期の仙台埋木細工)
奥羽の戊辰戦争196 長崎振遠隊隊員光井潤助198 長崎の池原柷園201 記念すべき明治元年の「名取川埋木銘」202 「名取川埋木」置物は名取川埋木でなかった204 またまた「名取川埋木」皿は名取川埋木でなかった213 明治五年「名取川埋木ノ由来」214 「埋木細工」の初見資料217 明治九年天皇の東北御巡幸222 御巡幸記「埋木の花」223 福島と仙台で埋もれ木を御覧になった226 明治十年第一回内国勧業博覧会240 「埋木細工」は青葉山の山埋木製241 「広瀬川埋木」「山屋敷埋木」「青葉山埋木」の呼称の存在242 九人が入賞、うち二人が「沈水木製器」を出品244 「名取川埋木」の名称使用の裏事情246 その人の名は名取郡四郎丸村高橋彦三郎249 明治十三年物産博覧会253
(第六章 仙台埋木細工の隆盛と衰退)
仙台駅の開業256 埋木細工の「名取川埋木」は名取川埋もれ木でなかった258 東京工業学校井手教授の2埋木細の工診断と指導260 第五回内国勧業博覧会へ出品265 「広瀬川埋木」の呼称の意味265 大阪毎日新聞の博覧会報道記事「埋木細工」267 報知新聞の記事「仙台の埋木」272 初めて明らかになった仙台埋木原木の圧縮率277 仙台亜炭の実像280 ジグザグ年輪の正体283 明治四十年ころの埋木細工製造者たち286 大正~昭和期の仙台埋木文献資料288 黒埋木と赤埋木についての言及294 大正・昭和の亜炭鉱山295 「松島」「壺の碑」「名取川」の図301
(第七章 川埋もれ木の家)
埋もれ木建築の白眉、八木家別邸「自然堂」314 川埋もれ木の一木造り316 「自然堂」が松島の瑞巌寺へ移築、埋木書院として保存する319 佐藤国分坊著「仙台巡杖記」323 針久支店の埋木座敷325 旧亀岡家住宅には埋もれ木がいっぱい327 阿武隈川の埋もれ木を愛した亀岡正元327 民家の建具などにも埋もれ木が見つかる330 埋もれ木の花台・花入332
(第八章 川埋もれ木の復権)
埋もれ木を燃やしたら鉄が採れた345 流木に鉄分が滲入して黒くなる346 柿渋と鉄の反応実験347 ナラ材と鉄の反応実験350 琉球黒檀と黒柿351 なぜ柿の木は黒くなるのか352 川埋もれ木による試作品353 川埋もれ木の展示活動358 福島での展示359 仙台での展示360 ウモレレの誕生、川埋木と山埋木の合作360 百年ぶりの発見か、名取川埋もれ木364


 お詫び  丁寧にくり返し校正したつもりでしたが、今回も校正ミスがたくさん出てしまいました。申訳ありません。

 「埋もれ木に花が咲く」 正誤表   ← 印刷はこちらから
   正誤表

 

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